2026年4月、食品のアレルギー表示のルールが変わりました。
それまで表示が義務だった8品目に「カシューナッツ」が加わり、9品目に。表示が推奨される品目には「ピスタチオ」が加わり、義務と推奨を合わせた対象は28品目から29品目になりました。
「何が新しく対象になったの?」「いつもの商品の表示はどう見ればいい?」そんな疑問に、変更前と変更後を比べながらお答えします。
2026年4月から、何が変わった?
まずは、変更前と変更後を比べてみましょう。
| 区分 | 2026年3月まで | 2026年4月から |
|---|---|---|
| 表示が義務 | 8品目 | 9品目 |
| 表示が推奨(任意) | 20品目 | 20品目 |
| 合計 | 28品目 | 29品目 |
変わったのは、次の2点です。
・カシューナッツ:表示が推奨される品目から、表示が義務の品目へ移りました。
・ピスタチオ:表示が推奨される品目に、新しく加わりました。
カシューナッツが推奨から義務へ移ったことで、義務の品目は8から9に増えました。推奨の品目はカシューナッツが抜ける一方、ピスタチオが加わったため、20のままです。合計では1品目増えて29品目になりました。
消費者庁はカシューナッツの追加理由として、木の実類の中でも症例数が増えていることを挙げています(消費者庁「食物アレルギー表示に関する情報」)。
なお、表示が義務か推奨かには違いがあります。次の章で、現在の29品目を確認しましょう。
義務の9品目と、推奨の20品目
表示が義務の9品目(特定原材料)は、次のとおりです。
えび、カシューナッツ、かに、くるみ、小麦、そば、卵、乳、落花生
表示が推奨の20品目(特定原材料に準ずるもの)は、次のとおりです。
アーモンド、あわび、いか、いくら、オレンジ、キウイフルーツ、牛肉、ごま、さけ、さば、大豆、鶏肉、バナナ、ピスタチオ、豚肉、マカダミアナッツ、もも、やまいも、りんご、ゼラチン
義務の9品目は、容器包装された加工食品に含まれていれば、表示しなければなりません。ただしカシューナッツには、次の節で紹介する経過措置があります。
推奨の20品目は、表示するかどうかが事業者に任されています。そのため名前が書いていなくても、「使っていない」という意味とは限りません。
また、このルールの対象は容器包装された加工食品です。飲食店の料理や量り売りの食品には、表示の義務がありません。
「書いてない=入っていない」ではない期間
カシューナッツの義務表示には、2年間の経過措置があります。消費者庁の事務連絡には「2年間の経過措置期間を設けています」と書かれています。
期限について、仙台市の案内などの自治体資料は、令和10年(2028年)3月31日までとしています。
東京都の保健所の資料にも、「商品に含まれていてもアレルゲンが表示されていない場合があります」とあります。
カシューナッツが気になる人は、この期間は表示に名前がないことだけで判断しないようにしましょう。
商品にある「8品目不使用」「28品目対象」はどう読む?
ここまでの「8品目→9品目」「28品目→29品目」は、国の表示ルールの変更についての話です。
一方、商品のパッケージに書かれた「8品目不使用」などの説明は、その商品について、何を使用していないかを示すものです。同じ「8品目」でも、制度上の数字とは意味が異なります。
例えば「8品目不使用」と書かれていても、どの8品目が対象なのかは、商品に記載された品目名やメーカーの説明を見なければ分かりません。「カシューナッツも不使用」と数字だけから判断することはできません。
また、「28品目対象」などの表示は、確認や情報提供の対象とする品目の範囲を示す場合があります。「不使用」と同じ意味ではありません。
消費者庁のハンドブックでも、「使用していない旨」の表示は、必ずしも「含んでいない」という意味ではないと説明されています。
数字の大小だけで判断せず、「対象にしている品目」と「使用していない品目」を区別して読むことが大切です。
買い置きの非常食を選ぶときも、同じポイントが役立ちます。非常食・保存食の選び方でも紹介しています。
商品ごとの詳しい情報を確認するには
商品について詳しく知りたいときは、メーカー公式サイトの商品情報やアレルギー表示を確認してみてください。
公式サイトに載っている品目や内容は、メーカーや商品によって違います。
公式サイトで分からないことは、問い合わせフォームなどが案内されていれば、そこで確かめる方法もあります。
表示を見るときの3つのポイント
1数字と対象範囲の説明を見る
「対象範囲」なのか「不使用」なのかで、数字の意味が違います。原材料欄もあわせて見ましょう。
2カシューナッツの名前を探す
2028年3月31日までは、含まれていても表示されていない場合があります。
3推奨品目の表示も確認する
推奨の20品目は表示が任意で、書いていなくても使っていないとは限りません。公式サイトの商品情報も参考になります。
もっと詳しく
消費者庁「アレルゲンを含む食品に関する表示について(令和8年4月1日事務連絡)」(PDF)
消費者庁「加工食品の食物アレルギー表示ハンドブック(令和8年4月)」(PDF)
まずは、手元の商品の表示をひとつ見てみる
家にある商品をひとつ手に取って、原材料欄と、品目数や対象範囲の書き方を見てみてください。
表示の読み方が分かると、パッケージで分かることと、公式サイトなどで確かめたいことを見分けやすくなります。
掲載情報について
情報確認日:2026年10月26日
掲載している内容は、消費者庁、東京都、仙台市、福島県の公開資料をもとにしています。商品の表示は変わることがあります。購入の前や食べる前に、必ず商品の表示とメーカーの最新情報をご確認ください。お気づきの点はお問い合わせからお知らせください。
この記事は、個別の商品の原材料を保証するものではありません。
情報確認日:2026-10-26
